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その関節、膝じゃない?フラミンゴの脚・ピンク色・片足立ちの仕組み

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鳥類
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フラミンゴのピンク色は生まれつきではなく、餌に含まれる色素が成長とともに羽へ反映されたものです。独特の片足立ちは体温の放散を抑えるためと考えられる一方、姿勢そのものは筋力にあまり頼らず保てることが研究で示されています。この記事では、色、子育て、脚の構造を順にたどり、動画では紹介しきれなかった2017年の一次研究まで掘り下げます。

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色・子育て・片足立ちはどう成り立つ?

白っぽいヒナがピンクになるまで

孵化直後のヒナの羽毛は白っぽく、成長する間に色が変わります。塩湖で食べる藍藻(シアノバクテリア。代表例はスピルリナ)や小型甲殻類には、ベータカロテンやカンタキサンチンが含まれています。これらの色素を餌から取り込み続けることで、羽は徐々にピンクから赤色へ変化します。体内で突然色が作られるのではなく、食べるものと成長がつながった変化です。

雌雄でヒナを育てる「フラミンゴミルク」

ヒナの鳴き声が刺激になると、親鳥は食道の一部である素嚢(そのう)から、タンパク質と脂肪に富むミルク状の分泌物を出します。餌由来の赤い色素を含むため、見た目も赤色です。哺乳類の乳とは異なる仕組みで、メスだけでなくオスも分泌でき、雌雄が交代しながら口移しでヒナへ与えます。

片足でも静かに立てる仕組み

片足を体に引き寄せれば水に浸かる表面積が減るため、体温の放散を防ぐと考えられています。さらに脚の関節と重力の関係により、片足姿勢では能動的な筋力にあまり頼らない、受動的な「stay機構」に近い働きが使われると研究者は結論づけています。片足立ちの目的として考えられる体温保持と、その姿勢を低い筋力負担で維持する仕組みは、分けて捉えると理解しやすくなります。

2017年『Biology Letters』掲載研究が示したこと

Young-Hui Chang氏とLena H. Ting氏の研究は、Royal Society発行の査読誌『Biology Letters』に2017年5月掲載されました。対象は、アトランタ動物園の生きたフラミンゴ、バーミンガム動物園から提供された2羽の遺体、カリフォルニア大学バークレー校古生物学博物館の骨格標本です。生体の観察だけでなく、筋肉が働かない遺体と骨格も調べることで、姿勢を支える力学を検討しています。

遺体は片足では、生きた個体に似た関節配置で体重を支え、安定した姿勢を保てました。一方、両足を想定した配置では安定させられませんでした。この結果から著者らは、重力によって受動的に働く仕組みが片足立ちを支え、能動的な筋力の必要量を小さくしていると結論づけています。

生きた個体の測定でも、目を閉じてうとうとするような静かな状態は、警戒して活動している時より体の揺れが小さく、足に加わる力の位置も関節のほぼ真下でした。これは小さな筋力で均衡を保てるという考えと一致します。ただし論文は、行動データだけでは筋肉の活動を完全には除外できず、解明には筋活動の直接測定が必要だとも述べています。

よくある誤解を比べる

  • 「膝が後ろへ曲がっている」:脚の途中で逆向きに見える関節は、人でいう「かかと」に相当します。膝は体幹に近く、羽毛や体に隠れて見えません。
  • 「生まれつきピンク色」:ヒナは白っぽい羽毛で孵化し、藍藻や甲殻類に含まれる色素を取り込むにつれてピンクから赤色になります。

フラミンゴの基本情報

分類 鳥綱フラミンゴ目フラミンゴ科(Phoenicopteridae)。現生6種・3属(Phoenicopterus属3種、Phoenicoparrus属2種、Phoeniconaias属1種)
生息地 アフリカ、南ヨーロッパ、西アジア、中南米の塩湖、アルカリ性の湖、干潟。数千羽から百万羽規模の群れを作ることがある
食性 藍藻や小型甲殻類。下向きに曲がった嘴を使い、頭を逆さにして水中で濾過摂食する
塩湖での生態 高塩分・強アルカリは藍藻の繁殖に適し、魚などには厳しいため、天敵や競合の少ないニッチを確保できる
保全状況 6種すべてCITES附属書II。IUCNではアンデスフラミンゴがVU、コビト・ジェームズ・チリフラミンゴがNT、オオ・ベニイロフラミンゴがLC

まとめ

フラミンゴの姿は、餌から得る色素、雌雄で行う給餌、塩湖という環境、重力を利用した脚の力学が重なって成り立っています。見えている「膝」や羽色だけで判断せず、体の構造と生息環境まで結び付けると、片足でたたずむ姿をより立体的に理解できます。

参考資料

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